AIと核兵器
日本被団協の新聞『被団協』に「非核水夫の海上通信」というコラムを連載しています。2026年9月号のコラムをここに転載します。
川崎哲
2026.09.25
読者限定
7月、ローマで「AI(人工知能)と核戦争」に関するノーベル賞受賞者による国際会議が開かれた。ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)やIPPNW(核戦争防止国際医師会議)、パグウォッシュ会議のほか、オープンAIやアンソロピックなどの企業が参加した。
採択された宣言は、「人類は歴史の決定的局面にある」とし、「核軍拡競争が悪化するなか、同様に危険なAI競争が始まろうとしている」と警告した。そして①AIと核の両面での軍拡競争の阻止、②AIが国際法や人権など人類の利益に沿うような「責任ある開発」、③AIを核兵器システムに無責任な形で使わせない「責任ある利用」、④政府、企業、国際機関がAI開発をペースダウンさせ検証・評価する「責任ある統治」、⑤核やAIを制御する「責任あるリーダーシップ」、そして⑥核兵器の廃絶を掲げた。
対立と混迷を深める国際社会で、AIと核の制御が共通課題として対話の糸口になることを期待する。