「武器によらない安全保障」とは何か
高市政権が今年末までに「安保3文書」の改定をめざすなか、国の安全保障をめぐる議論がさかんになされています。そこでは「抑止力」として軍事力を増強することが必要だということが、まるで当然の前提であるかのように語られています。これに対して、今年6月に始動した平和構想提言会議(第2期)は、「武器によらない安全保障」を掲げ、その具体策を提言しようと取り組んでいます。
川崎哲
2026.09.28
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平和構想提言会議は、学術研究者やNGO活動者ら有志の集まりで、青井未帆学習院大学教授と私が共同座長をつとめています。第1期は2022年に15人で活動し、岸田政権による「安保3文書」策定に対抗する形で『戦争ではなく平和の準備を』と題する平和構想を発表しました。第2期は19人で、今年6月4日、「武器によらない安全保障へ――平和主義をあきらめない」という声明を発表し、活動を開始しました。現在政府が進める軍拡政策を批判的に検証し、軍事に依存しない安全保障のあり方に関する議論を深め、発信するためです。
「武器によらない安全保障」や「軍事力によらない平和」なんて、本当に可能なのか?ただの理想主義ではないか、と思う人も多いでしょう。しかし、考えてみてください。武器を突きつけ合い、互いに軍事力を高め続けて、本当に平和が実現できるでしょうか。短期的には、力のバランスが働き、一時的な平和が訪れることはあるかもしれません。でもそれは、決して持続しないし、常に戦争のリスクと隣り合わせです。さらに、国が軍事に依存すれば、社会にさまざまな負の影響をもたらします。犠牲になるのは、人権、民主主義、そして環境です。